世界初の日本発、帯広より

スカイアーク、Movable Type Enterpriseベースの企業内ブログシステムを提供へ

skrsae

ブログビジネスファンドが先月出資した北海道帯広市※のスカイアークシステムより、世界で初となる、Movable Type Enterpriseベースのイントラブログのパッケージが発表された。
※東京渋谷支社でも積極採用中

ある程度本格的なサーバー設置型のイントラブログを導入する場合、大抵は、「パッケージソフトを購入するか、Movable Typeで自社構築するか」を比較検討する事になる。
すぐに始められるパッケージソフトも多くのベンチャーが提供しているため、それらを比較するか、カスタマイズや拡張性、商用データベースや検索システムとの連動等を想定する場合には自由度、拡張性が高く、プラグインが大量に流通しており、世界標準故にレファレンスがフンダンに存在する、Movable Typeで自社構築しようか?
という選択になるのである。
その場合常に悩ましいのが、「すぐにはじめられるパッケージソフト」か、「柔軟性の高いMovable Typeか?」という選択である。

今回のパッケージは、

弊社は2004年の設立以来、早くからMovable Typeベースのブログ構築案件を手がけ、数十社にのぼる国内大手企業への導入を積み上げて来ましたが、今般、お客様から寄せられる数々の要望を、標準ソフトウェア化してパッケージングし、世界で初めてMTEを標準搭載したイントラブログ製品を開発致しました。
大規模ブログシステムに機能強化されたMTEをベースに、従来から要望の高かったMyページ機能や閲覧制限、ファイル共有など、企業導入に欠かせない機能を標準で備え、数時間(*1)でイントラブログの導入を可能としております。また外部ソリューションとの連携により、ブログ記事および添付ファイル(*2)検索機能として、全文検索エンジン「WiSE」、自社開発によるRSSベースのニュース収集エンジン「SkyFEED」の提供を可能としております。


とあるとおり、Movable Typeを選択しつつ、パッケージ化されているのですぐに始められる、というこれまでの選択肢のいいとこ取りをしているところがポイントである。

さらに、日本発である点が大変意義深い。
そもそもSixApartが米国西海岸のベンチャーであるにも関わらず、Movable Type Enterpriseの開発体制は日米共同であり、むしろ日本に強いリーダーシップがあった点からも、イントラブログが日本発のイノベーションである側面が感じられる。

ノーツ的な、仕組みで会社を回していく、という発想から出来上がってきた社内システムとは異なり、
いわゆる「暗黙知の共有」という、元来日本的なコミュニケーションの中から出来上がってきたコミュニケーションの形態をITパッケージ化したものがイントラブログなのではないだろうか。

この数ヶ月でイントラブログ導入の機運は大企業を中心に急速に高まっている。
ベンチャー各社はいずれも大きな需要を背景に一気に業績を伸ばすチャンスだろう。

- | 22:50 | comments(0) | trackbacks(0)

        

ソーシャルメディアはマーケティングを変えるか

前回エントリーSocial Media Optimizationは住さんにトラックバック頂き、深い考察を加えて頂いた。
SMOのマネタイズ

ここでは、ブログ時代のヒットの条件として、
1 商品・作品のクオリティの高さ
2 「他人に話したい」と思うネタの濃さ
が重要であると結論されており、やはり、ブログやSNSなど「ソーシャル何々」と呼ばれるサービスからヒットを生もうとする場合、最終的には「話題性」やネットワークにおける「適合度」を高めていくといったような、アイデアや企画の重要性が高まりそうです。


私はSEOについても同じ事を感じているが、本質的には行き着く先のサイト、コンテンツ、そもそも発信しようとしているメッセージに、ユーザーが納得したり面白がる要素が必要なのであり、それが購買なり、話題の伝播につながっていくのは、名著「バズ・マーケティング」でも指摘されているとおりである。
検索上位に表示されればサイトへの集客数は増えるかもしれないが、その先の売上なり申込みなり資料請求なり、サイトに課せられた期待効果へのコンバージョンが大切なのであり、サイトがだめなら集客は無駄になるばかりか逆効果の恐れすらあろう。
住さんが以前指摘されていた、サイトそのもののユーザー価値を高めるのがSEOの近道、という点も同様の趣旨かと考える。
今まで以上に企画力が問われてくる。


こうしたリスクを避けつつ、ソーシャルメディアとの関わりを最適化していくことのできる(またはできそうな)ノウハウをもっているのは、現時点では、広告代理店やSEO関連業者やWeb制作関連業者などではなく、「ビジネスブログ活用」のようなコンサルティングや実装、トレーニングを提供しているファームが最も近いのではないかと思われます。こうしたいかにもWeb 2.0的なプレイヤーから、村松さんの言う新たなイノベーターが生まれてくるのかもしれません。
また、ファンドマネージャーであるところの村松さんからすれば、こうしたサービスを提供することによって上場を目指せるようなモデルやプレイヤーの出現が期待されるのでしょうが、僕のような中小零細事業者の視点から見れば、中小零細企業からフリーランス、場合によってはサラリーマンに至るまで、おのおのが独自にソーシャルメディアを活用するノウハウを蓄積し、展開していくことこそが理想であったりもします。こうしたことから、僕自身の活動方針は、情報の整理や発信を中心に、少々不遜ないい方をすれば教育やトレーニングといった方向へと向かうのではないかと思います。いずれにしても、面白いことになってきました。



「「ビジネスブログ活用」のようなコンサルティングや実装、トレーニングを提供しているファーム」がSEO、SMOのノウハウと融合し新たなサービスラインを展開する、というシナリオも面白く期待してみたいが、ある革新的なサービスがあったとして、そのサービスだけで爆発的に成長し、年間数億円の利益を出し続け成長し、上場まで至るのは、とても面白い話だしVCは好きであるが、実際は稀である。

それよりもより大きな期待感を持っているのは、自らのマーケティングプロセスを「ソーシャルX」(X=メディア、ブックマーク、ネットワーキング、ニュース、その他諸々)時代のネイチャーに適合させ急成長する新たな会社である。
CATVがインフラになれば多チャンネル選択視聴形態をネイチャーにMTV、CNN、QVCが出てくるし、インターネットとカード決済がインフラになればAmazon.comが、ブロードバンドがインフラになればYoutubeが出てくる。

そしてマーケティングプロセスの点で注目しているのは、消費者の行動は「AIDMA」から「AISCEAS」(Attention(注意)、Interest(関心)、Search(検索)、Comparison(比較)、Examination(検討)、Action(購買)、Share(情報共有)へと変化している点である。
参考 AIDMAでは証明できない今の消費者購買行動

ソーシャルX時代、「AISCEAS」のプロセスに適合した会社にはかなりのポテンシャルがあると見ている。

ソーシャルXの代表格として一気に盛り上がりつつある「ソーシャルネットワーク」(ソーシャルネット論(SNSとSNの違いで考察)だが、メールがマーケティングのプロセスを大きく変えた以上の変革とチャンスがあるはずであり、イノベーターには大きなチャンスである。

Web2.0 | 01:32 | comments(0) | trackbacks(0)

        

Web 2.0の流れは「消費者から企業へ」

CNETの記事、
Web 2.0の流れは「消費者から企業へ」--進む「IT技術のコンシューマー化」

より

過去においては、率先して新技術を採用するのは常に企業の側で、コンシューマーにまで新技術が行き渡るには時間がかかっていた。だが、この関係は今では完全に逆転していると、Googleのエンタープライズ事業部でプロダクトマネジャーを務めるRajen Sheth氏は指摘する。
「ビジネスにとってのWeb 2.0とはすなわち、ITのコンシューマー化だ」と、Sheth氏は語った。
たとえば、Googleではコンシューマー向けに開発したホスティングアプリケーションを社内でも活用している。Googleの社員はたいてい、ウェブベースの「Gmail」を使い、膨大な電子メールを検索可能なデータベースとして利用している。


イントラブログや社内SNSといったプロダクトの普及は、まさにその表れと考えられるだろう。ITのコンシューマー化(原文では「consumerization of IT」)は、企業ユーザーには大いに歓迎されるべきだ。

前回エントリー「ブログは企業内コミュニケーションを変えるか」で触れたように、現場視点の情報システムにより、真に現場を支援するプラットフォームになりえるものは、consumerization、なのかもしれない。

それにしてもGoogle、
「product manager at Google Enterprise」なるタイトルが存在し、鋭い洞察を展開するあたり、本当に強烈な会社だと感じる。本気で企業内システムを攻めてくるはずだ。

ビジネスブログを提供するベンチャー各社にとって、これからの6ヶ月は、
「ITのコンシューマー化」を証明し、キャズムを超えていくプロセスの正念場となるだろう。

- | 16:43 | comments(0) | trackbacks(0)

        

Social Media Optimization

SEOはいまだ"day1"にある

急速にバズワード化する気配のある「SMO:Social Media Optimization」を見ると改めてそう思う。

住さんのエントリーが面白いのでご紹介したい。

短期的に膨大な量のトラフィックをサイトにもたらす手段というのは、現実的にはこの"Social Media"からのトラフィック以外にはない、ということを感じておられる方も多いのではないでしょうか。特にブログを書いていたりすると、del.icio.usやはてなブックマークといったソーシャルブックマークサイトや、他のブログからの参照などによって、短期間に数万から数十万のアクセスが集中するようなシーンを目の当たりにすることも珍しくありません。


上場しているSEO関連ベンチャーはまだ一社であるし、その一社もSEO事業の売上はそれほどの規模ではない。
ではSEO事業が上場規模になるのに十分でないのか、というとそれは全く違う。
上場可能な未上場ベンチャーは数社存在しており、いずれも急速に業容を拡大している。
ネット大手各社も取り扱いを急速に伸ばしている。

しかも、SEOの周辺領域はどんどん広がってきている。
リスティング広告はもちろんの事、携帯サイトのSEO、受けページを含めた導線の最適化の「LPO」、そしてソーシャルメディアとの融合系である「SMO」。

このSMOだが、ブログビジネスファンド的なパラダイムで見ると、

a <法人のマーケティングプロセス>という分野にて、
b <ソーシャル化>というWeb2.0的な変化の方向性が進行すると、
「SMO」という新しいプロセスが創出される
、となるのかもしれない。

SEOビジネスは法人顧客に対し、固定費型・成果報酬型等の料金体系が認知されており、成果が出せれば急速に業績を伸ばす事が出来る。
法人マーケティング及びその先にあるリアルな商流、という商売のベースに直結しているため、マネタイズしやすい訳だ。

ソーシャルなんとか、といわれるモノで明確なマネタイズモデルを有しているものはまだ少ないが、SMOはSEOモデルに転化出来れば、急速な収益化が可能かもしれない。

新たなイノベーターの活躍を期待したい。

- | 00:58 | comments(2) | trackbacks(3)

        

CNET Venture View、始まりました!

CNET Venture View、始まりました!

僭越ながらブログを書かせていただく事になりました。
ブログビジネスファンドの現場から

本ブログと雰囲気は似ていますが、若干切口を変えて書いていくので、
よろしくお願いします!

- | 02:21 | comments(0) | trackbacks(0)

        
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