2006.08.29 Tuesday
ブログは企業内コミュニケーションを変えるか
「ブログビジネスのマネタイズエンジン=エンタープライズ市場」論、
「ユーザー視点UIとしての企業内コミュニケーションシステム=イントラブログ」論、
ならびにスカイアークへの出資について
ユーザーインターフェース(UI)としての視点
かつて「電子メール」の企業内への浸透がそうであったように、ユーザーがシステム部門のサポートなく使いこなせて、初めて爆発的に浸透する。
言い方を変えれば、ユーザーが慣れきったUIにより構成されたコンピューティングシステムが普及する。
ブログやSNS等を、コミュニケーションそのものの「UIのあり方」だと見れば、相当数のユーザーがすでにそのUIに慣れており、さらに2年も経てば、キャズムを超えアーリーマジョリティまでが普通に使う状況は十分想像出来るだろう。
ユーザー視点
一時期騒がれたナレッジマネジメントの分野においても暗黙知の共有、というコンセプトが掲げられたが、いまだに残念ながらキャズムの左側にある事は否めない。
CRM、SFA、それぞれそれなりの存在感になってきてはいるが、やはりキャズムの左側、イノベーターとアーリーアダプター等、法人市場の初期的ユーザー層にとどまっているのが実感ではないだろうか。
なぜか?
やや極論ではあろうが、KM、CRM、SFA vs ブログの決定的な違いは、
それが管理者が担当部門の数字を取りまとめ、管理したりボードに報告するのに有用で嬉しい「管理者のためのツール」か、現場が顧客の声を拾い集め現場主導の改善や革新につなげていく「ユーザー視点」のツールなのか、という点ではないだろうか。
PCが職場に浸透、「一人一台」が実現してほぼ約10年。
企業内でもやはり「ユーザー参加」により、現場へのパワーシフトが起こるはずである。
イントラブログは昨年頃から初期的製品がリリースされ、セミナー等でエバンジャライズされ始めてきたが、ここへ来て、にわかに法人市場が動き出してきた。
流通の最前線では、ユニクロが店頭の現場で導入した。
(以下引用/日経BPオンラインより)
このような状況下、今回ブログビジネスファンドではスカイアークシステムに出資した。
プレスリリース
CNET掲載記事
Movable Typeベースのビジネスブログの実績としては、NHK、ユニクロ等、米国でも注目を浴びるSixApartのメジャーアカウントを有し、トップベンダーの地位を実質18ヶ月で確立した事も注目に値するが、スカイアークの面白い点は2004年の創業以来、
既存のWEBサイトをRSS化する「SkyFEED」、
WYSIWYGエディタを実装したMovable Type専用管理画面「MTCMS」、
縦書き表記と投稿ができる『縦書き』ブログ構築サービス、等、
「おもしろさ」から発想しつつ、法人顧客の「問題解決を図る」サービスを開発し、大企業のマーケティングブログやイントラブログ向けに提供してきた点である。
多くのWeb2.0的といわれるサービスがあるが、「どうやって儲けるのか?」というマネタイズ方法について議論している方が多い。
資本市場関係者もミクシィの上場承認を契機とし「Web2.0で儲けられるベンチャーはどこか?」という視点を持ち始めている。
法人内情報システム需要はもっとも確実なマネタイズエンジンである。
とはいえ受託ビジネスではスケーラブルではない。
スカイアークには法人市場をベースにしながら収益スケーラブルになる明確な戦略があるが、それはまた別途エントリーしたい。
「ユーザー視点UIとしての企業内コミュニケーションシステム=イントラブログ」論、
ならびにスカイアークへの出資について
ユーザーインターフェース(UI)としての視点
かつて「電子メール」の企業内への浸透がそうであったように、ユーザーがシステム部門のサポートなく使いこなせて、初めて爆発的に浸透する。
言い方を変えれば、ユーザーが慣れきったUIにより構成されたコンピューティングシステムが普及する。
ブログやSNS等を、コミュニケーションそのものの「UIのあり方」だと見れば、相当数のユーザーがすでにそのUIに慣れており、さらに2年も経てば、キャズムを超えアーリーマジョリティまでが普通に使う状況は十分想像出来るだろう。
ユーザー視点
一時期騒がれたナレッジマネジメントの分野においても暗黙知の共有、というコンセプトが掲げられたが、いまだに残念ながらキャズムの左側にある事は否めない。
CRM、SFA、それぞれそれなりの存在感になってきてはいるが、やはりキャズムの左側、イノベーターとアーリーアダプター等、法人市場の初期的ユーザー層にとどまっているのが実感ではないだろうか。
なぜか?
やや極論ではあろうが、KM、CRM、SFA vs ブログの決定的な違いは、
それが管理者が担当部門の数字を取りまとめ、管理したりボードに報告するのに有用で嬉しい「管理者のためのツール」か、現場が顧客の声を拾い集め現場主導の改善や革新につなげていく「ユーザー視点」のツールなのか、という点ではないだろうか。
PCが職場に浸透、「一人一台」が実現してほぼ約10年。
企業内でもやはり「ユーザー参加」により、現場へのパワーシフトが起こるはずである。
イントラブログは昨年頃から初期的製品がリリースされ、セミナー等でエバンジャライズされ始めてきたが、ここへ来て、にわかに法人市場が動き出してきた。
流通の最前線では、ユニクロが店頭の現場で導入した。
(以下引用/日経BPオンラインより)
ユニクロが、本部・店舗間の情報共有のための社内ブログ「社内情報ウェブ」の活用を拡大している。今年3月に導入。店舗からの情報の投稿数は7月の1カ月間で約1000件に達した。既に国内全店(約700店)の店長・店員が利用しているが、今後英語化して、米国などの海外店舗でも利用できるようにする。
ユニクロは昨年10月から「第三世代SPA」と称して、従来型SPA(製造小売業)から進化した「情報発信製造小売業」を目指す戦略を掲げる。
例えば本部が「スカートの販売についてどう思うか」と書き込むと、店舗側が意見を書き込む。ユニクロはこれまでスカートを本格的に扱っていなかったが、店舗の前向きな意見を踏まえ、今年6月から全店で投入した。新商品投入後には、陳列の仕方や、POP(店頭販促)の使い方などが投稿されている。
折り込みチラシについても、従来は本部主導で制作していたが、社内ブログを使って事前に店舗の意見を聞くようになった。本部がチラシを提示すると、店舗から「子供服も入れたほうがいい」「今の季節はキャミソールを載せたほうが見栄えがいい」といった意見が1回につき50件以上集まる。「週次売上推移を見ると、以前よりチラシ広告の精度が上がっていることが分かる」
このような状況下、今回ブログビジネスファンドではスカイアークシステムに出資した。
プレスリリース
CNET掲載記事
Movable Typeベースのビジネスブログの実績としては、NHK、ユニクロ等、米国でも注目を浴びるSixApartのメジャーアカウントを有し、トップベンダーの地位を実質18ヶ月で確立した事も注目に値するが、スカイアークの面白い点は2004年の創業以来、
既存のWEBサイトをRSS化する「SkyFEED」、
WYSIWYGエディタを実装したMovable Type専用管理画面「MTCMS」、
縦書き表記と投稿ができる『縦書き』ブログ構築サービス、等、
「おもしろさ」から発想しつつ、法人顧客の「問題解決を図る」サービスを開発し、大企業のマーケティングブログやイントラブログ向けに提供してきた点である。
多くのWeb2.0的といわれるサービスがあるが、「どうやって儲けるのか?」というマネタイズ方法について議論している方が多い。
資本市場関係者もミクシィの上場承認を契機とし「Web2.0で儲けられるベンチャーはどこか?」という視点を持ち始めている。
法人内情報システム需要はもっとも確実なマネタイズエンジンである。
とはいえ受託ビジネスではスケーラブルではない。
スカイアークには法人市場をベースにしながら収益スケーラブルになる明確な戦略があるが、それはまた別途エントリーしたい。
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