<< 人2.0 | main | もうかりまっか?Web2.0 >>

Web2.0BOOKとデコンストラクション2.0

Web2.0BOOK
小川 浩 (著)サイボウズ株式会社, 後藤 康成 (著)株式会社ネットエイジ
が出ました。

GMOVenturePartners村松のインタビューも取り上げていただきました。

Web2.0的なパラダイムシフトの全体像がよくまとまった本だと思いますが、
私が全体を通じて想起したキーワードは、
「バリューチェーンの再構築」です。
そして若干飛躍する話ではありますが、そこから思い出されるのは
BCG戦略コンセプト 競争優位の原理/ダイヤモンド社
だったりします。
これはボストンコンサルティンググループが開発した様々な戦略立案用のコンセプトやツールを、開発者自身が説明している2003年11月に出版された本なのですが、その中の一節に、

バリューチェーンがバラバラに分解されていく

という部分があります。

従来とは異なるルールを持ち込んで既存の業界秩序を崩壊させてしまうプレーヤーを「デコンストラクター」と呼び、
デル、アスクル、アマゾン等をその典型としてあげています。
この本が今日出版されていたなら、googleも典型例に加わっていた事でしょう。

下記はデコンストラクターの脅威を察知し、それに対抗して自ら先にデコンストラクションを仕掛け、競争優位を築くにはどうしたらよいかを考えている箇所です。

以下引用--------------------------
いくつかの「レンズ」を通じて事業を見直して見る
ゝ模のレンズ(中略)
付加価値の偏在のレンズ(中略)
8楜丗填┐離譽鵐

顧客妥協のレンズとは、消費者から見たときの不条理を見直すことである。

消費者は、消費活動のさまざまなシーンで、なぜこうしてくれないのかという供給者側への素朴な疑問を口に出すこともなく、当たり前のように妥協させられている。
それは、デコンストラクションの視点から見れば、供給者側の企業にとってきわめて危険な地帯である。

規制緩和や突然のブレークスルーが起これば、デコンストラクターは容赦なくその不条理を突いて攻めてくるだろう。

そして、これまで妥協を強いられてきた消費者は、そうしたデコンストラクターを熱狂的支持とともに迎えるのである。

顧客妥協のレンズで見ると、例えば雑誌などのいわゆる紙媒体を主体としたメディア事業にも不条理が映し出される。

ある特定のニュースに関する記事が読みたいとき、関連記事を5社の週刊誌が取り上げていれば、我々消費者は仕方なくその5誌を購入し読み比べる。
また、200ページのなかで読みたい記事が4ページだけだとしても、消費者は妥協して200ページを買うことになる。
これは、顧客にとってはある意味で不条理である。

ただし、雑誌という紙媒体のパッケージ商品は、製作の仕組みや販売の仕組み、さらには広告をはじめとした収益構造などから、ページ売りの可能性は低い。
したがって現状では、複数の雑誌のリアルタイムのクリッピングといったサービスは、技術的な問題と経済合理性の問題との両面から難しいといえよう。

しかし、新聞業界ではすでにインターネット上で個人の読みたいジャンルのニュースのみを一定時間ごとに配信するサービスが出現しており、まさにパーソナルエージェント型新聞社の先進事例として注目されている。

こうした仕組みが普及すれば、記事から流通チャネルまでバリューチェーンすべてを自前で持っている既存のメディア業界のプレーヤーは、苦しい立場に追い込まれるかもしれない。
--------------------------


2003年の経営コンサルティング業界では、
feed、シンジケーション等の概念がほとんど認識されていないわけです。

上記で指摘されている「突然のブレークスルー」はまさにweb2.0的なパラダイムシフトの中で大量発生しており、
数多くのデコンストラクションが進行しています。

数多く立ち上がってきている興味深いサービスを、
単なるバズワードやトレンドではなく、
デコンストラクターとしてのWeb2.0的ビジネスモデル創造者、という軸で考察してみたいと思い直した今日この頃です。

Web2.0 | 23:02 | comments(0) | trackbacks(1)

        

コメント

コメントする








この記事のトラックバックURL

http://blogfund.jugem.jp/trackback/33

トラックバック

経営の理論:ボストン・コンサルティングの「PPM分析」
1960年代にアメリカ企業が巨大化・多角化する中で注目されてきたのが企業ポートフィリオ分析でした。これは大企業が抱える複数の事業の最適なバランス配分を分析するもので、特に有名なのが、経営コンサルティング会社ボストン・コンサルティング・グループ(BCG)が開発
ビジネス快進撃 自己啓発のメルマガ | 2010/03/12 9:35 AM
村松竜の最新 twitter post
    follow me on Twitter
    最新の記事
    最新のコメント
    最新のトラックバック
    カテゴリー
    アーカイブ
    リンク
    このサイトについて
    無料ブログ作成サービス JUGEM