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スマホでの新購買プロセスモデル

(本投稿はGMOVenturePartnersGMOペイメントゲートウェイで実施中である、CXO(幹部候補)インターン生による。)


現在、日本のEC市場は8.5兆円規模。アメリカでは2,260億ドルの市場があり、2016年には3,270億ドルに達する見込みだ。(※1

そしてスマートフォンだが、普及率が49.7%にまで達しているアメリカに比べ、国内のスマートフォン利用者数は2,400万人以上で普及率は23.5%でしかない。これだけ急激に普及しているかに見えて、である。(※2)つまり、これから本格普及期に入るのである。そしてそのスマートフォン上で起こる行動として大きなインパクトが予想されるのがECであることは改めて指摘するまでもない。

スマホECは、誰もが予想できる新大陸なのである。

 

さて、その新大陸で勝利を収めるためには、スマホ上での消費者の動きを明確に把握することが必要不可欠となる。

インターネット上で購買に至るまでの行動プロセスモデルは、これまでいくつも提示されてきた。「AISAS」「ISCEAS」などがそれである。

だが、どれも新しいシーンとなるスマホでの購買に限定して考察されたのものではない。

今こそ、新しい行動プロセスモデルが必要なのではないだろうか?

そこで我々CXO(幹部候補)インターンは、ここに、スマホに限定した新購買プロセスモデルTIP&DEARを考案するに至った。


TIP」 :スマホで認知 ⇒ スマホで購入

DEAR」:スマホ外で認知 ⇒ スマホで購入





 
 

まずは、TIP」:スマホで認知するケースを考える。




Time Killing=暇つぶし

Interest=興味

Purchase=購入


スマホでの認知は、暇つぶし=Time killingから始まる。

暇つぶし段階での行動様式として、FacebookTwitterなどのソーシャルメディアからの口コミ認知や、ニュース・ブログ閲覧からの評判認知、自社サイトや自ら作成した動画等のコンテンツからの認知、そして広告認知がある。加えてゲームプレイ中での有料アイテムに対する認知等を含めて考えることもできる。

その後、商品に対し興味を持ち=Interest、購買に至る=Purchase

購買の意志決定においては、ECならではの期間限定セールや限定クーポン配布などが大きく影響するだろう。

楽天では、スマホ経由で購入するとポイント付与率を上げる等の工夫をしており、スマホ経由での売上は13%と推計されるまでに達している。(※3

 

次に、DEAR」スマホ外で認知するケース。



Display=展示

Examination=検討

Action=購入

Reputation=評判

 

まず、実店舗で商品を実際に触れるか、もしくはテレビのCMや看板等の広告を見て商品を認知する=Display」。

移動中や時間ができた際にスマホ上で検索し、検討段階に入り=Examination」、購入に至る=Action」。

いつでも接しているスマホだからこそ、デバイス以外での展示や日常会話等のリアルなメディア媒体からスムーズに検討・購入プロセスに移ることができる。この部分はスマホECでのキーポイントとなってくるだろう。

さらに、口コミ投稿やシェア=Reputationにより、スマホで認知するTIPを新たに生んでいく。

 

以上が「スマホでの購買」に限定した消費者行動のモデルとして提唱する、「TIP & DEAR」の概要である。

  

TIPDEARの両プロセスに共通することとして言えるのは、流入から訪問に至った後に商品を購入するか否かは、スマホサイトのUIに大きく影響されるということだ。

消費者が好むUIに共通する要素として、

動作のサクサク感

フリックで複数画像の閲覧が可能

会員登録や決済が簡潔

商品一覧のソート方法が柔軟

等がある。

場所を問わないという利点がある反面、スピードが重視され、画面の小ささが欠点になってしまうスマホの場合は、上記の要素は死活問題となる。


上記のような消費者目線のUIを重視したスマホサイトを運営するのが、かの有名な夢展望である。同サイトは、スマホ経由の売上が過半数を占めたと発表し、売上におけるスマホの内訳が17.6%のヤフーや、11.3%のニッセンに対し、スマホUIで大きな差をつけている。(3



 
 



皇帝Amazonもいち早くスマホUI設計に取り組み、iPhone利用者の43%、Android利用者の55%がAmazonにアクセスしていることが判明している。(5)シンプルでストレスを感じさせないデザインに加え、ワンステップで購入可能な点、そして商品検索から決済まで、すべてスマホサイトで完結できる点が高く評価されている。




 

成長を加速するEC市場と、日常のシーンにますます浸透を深めるスマートフォン。

スマホECを制する者が市場を制する日は近い。

 




 ※1 NTTデータ経営研究所「経済産業省 平成23年度我が国情報経済社会における基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」、Forrester Research Online Retail Forecast, 2012 To 2016

2 comScore「日本国内モバイル市場に関する調査」、Nielsen “State of the Media: The Mobile Media

3 日本ネット経済新聞「楽天スマホ経由がガラケー超える三木谷氏『3年以内にスマホ経由が全体の50%超に』」2012822日掲載

4 日本ネット経済新聞「スマホ経由の利用率が急増/高まるスマホコマースの存在感」2012220日掲載、日経デジタルマーケティング「モバイルECの雄『夢展望』、6月に初めてスマホ経由売り上げが過半に」掲載

5 comScore “study on U.S. smartphone shopping behavior” September 19, 2012

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