PinterestとFancy:キュレーションサイトの今後

(CXOインターンプログラム生、Kのエントリーです。)


最近、日本でも話題になってきている画像に特化したSNSPinterestの新たなライバルとして、今注目されはじめているのがFancyである。Pinterstで自分のピンボードにお気に入りの画像や動画を集めることができるように、Fancyでも気に入ったものや興味があるものだけを集めたオリジナルのカタログをウェブ上で作ることができる。


  


双方とも画像メインのキュレーションサイトであることは共通しているが、FancyEコマースに力を入れており、誰でもサイト上に商品を投稿することができ、外部の購入サイトにとぶことなく、直接販売や購入をすることができるという点でPinterestと異なる。現在、購入可能なアイテムは15万点にのぼるという。


ユーザー層からもこの違いをみてとることができる。Pinterestはユーザーの80%を女性が占めているのに対して、Fancyはユーザーの60%が男性である。これは、Pinterestではレシピや引用、装飾的な写真などをボードに上げ、自己表現を楽しむ女性が多い 一方、Fancyでは、購入につながる洋服やアクセサリーなどの商品をアップするなど、実用的な使い方をする男性が多いためだ。

もちろん、2008年よりサービスを開始し、現在ではユーザー数が1000万人を超えるPinterestにはまだ遠く及ばないが、Fancyは昨年からスタートし25万ユーザーを集め、毎日10万人から20万人のユニーク・ビジターが訪れるまでに成長している。

最近ではTwitterSquareの創業者であるJack DorseyFacebookの創業者のひとりであるChris Hughesを役員に迎えており、今後が大いに期待されるサービスである。

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ソーシャルサービス | 10:14 | comments(0) | trackbacks(0)

        

ファッションとインターネットの幸運な出会い

 (今回は投資担当・塩田幸子のエントリーになります。)

 

新しい表現方法の登場は、いつの時代も少なからず社会に影響を

及ぼしてきた。

古くは15世紀、グーテンベルグの活版印刷により、はじめて書物は特権階級だけのものではなくなり、後の宗教改革を引き起こした。

そして550年後、Six Apart社の「Movable Type(=活字)」というツールの登場により、人々はブログという方法で、ありとあらゆる事柄を−そう、「市民による政府の監視・告発」から「亀の飼育日誌」まで、個人の意見として世界中に表明し始めた。


マスメディアの情報を一方的に受け取るのではなく個人が力を持ち、あらゆる方法で発信していくこと。

この動きは加速こそすれ、止めることはできない。

それは水がまっすぐに低い所に流れるように、自然な欲求だ。

 

さて、20115月。

私たちはソーシャルショッピング&コーディネートサービスのiQONを運営する株式会社VASILYへの資本参加を決定した。

iQONはインターネット上のあらゆる商品データを用いて、ファッションコーディネートを作成することのできるサービスだ。


日本に約4000億円あると言われているファッション市場だが、インターネット化という意味ではまだday1、それも午前3時だ。

ほとんどのプレイヤーは眠っているに等しい。

 

今までこの分野は、メーカーとファッションジャーナリズムからの一方的な情報発信だった。

一部情報の出し方がインターネット上で行われたとしても、その構造は変わらない。

VASILYはそこにユーザー主導の楽しい変化を起こそうとしている。

 

『iQON』の上ではユーザーによって有益な情報が集められ、選ばれ、そして再構築される。

既に小学2年生から50代のご婦人まで、多くの女性ユーザーが自由な発想で作品を発表し、facebookやtwitterなどのソーシャルメディア経由で友人と共有し始めている。

それは旧来の発信者側だったプレイヤーにとっても、驚きに満ちた、有益な対話の場となるはずだ。

 

いつの時代に於いても、方法は何でもいい。

あらゆる手段で私達は自らの内面を表現し、共感を求めてやまない。

そして外見は内面のいちばん外側なのだ。

 

私たちは2009年からiQONの可能性を模索し、互いに議論し、そしてこの分野の発展を確信して今回の資本参加に至った。

個人が自由に考え、情報を発信する手段を持つこと。

それこそが世界をカラフルにし、人類を進化させる手段だと信じているからだ。

 

ある作家の言葉をかりるならば、こうだ。

 

『もしも高く固い壁と卵が対峙するならば、

私たちは常に卵をエンパワーメントする側に立つ。』

 

ファッションとインターネットの幸運な出会い。

それはまだ始まったばかりだ。






ソーシャルサービス | 13:16 | comments(1) | trackbacks(0)

        

「ソーシャル×コマース」で20兆円産業へ!

mixi meetup 2010 に参加した。

ついにmixiがトラフィックを外部に開放。mixiはソーシャルグラフプロバイダーになる(techcrunchより)

サプライズの多々あった発表会で熱気に包まれていたが、私としては4月の米国でのf8以来、日本でも米国以上のソーシャルコマースを実現するための切り札として、mixiに待望していたことがついにオープンになったところが期待どおりだった。

ソーシャル×コマースというパネルにパネラーとして参加させて頂いた際に使用したスライドとお話した内容の概要を一部補足しながらエントリーしたい。
 
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GMOペイメントゲートウェイはオンライン決済サービスを提供する、
Payment Service Provider」である。


スライド31.gif

圧倒的にECサイトが多いがそれ以外にも、様々な業種、水道料金からイラスト投稿サイトの投げ銭的課金まで、
25,000サイトに年間8000億円決済処理いただいている決済プラットフォームである。

スライド41.gif

Eコマース産業における当社の立ち位置だが、「決済ボタン」を押してから決済完了するまでの約5秒、ここが守備範囲なので、購買意思決定の「ラスト1マイル」、ということになる。

実はこの部分に制約が多かったのは事実である。
たとえば数百円の少額課金はクレジットカード導入が難しいだとか、前払い型のグルーポンモデルにはクレジットカード導入が困難だとか、この
5秒の空間の制約がそのままEコマースのビジネスモデル制約になってしまう。

これでは思ったようなビジネスモデルの構築が難しくなり、マネタイズ・経営戦略にも影響する。
だから当社はいかにこのラスト1マイルを自由にするか、そのイノベーションによって、皆様の多様なビジネスモデル実現をお手伝いしようとしてきた。

スライド51.gif

当社の創業はEC元年ともいうべき1995年である。一貫して、決済という視点でこの産業の興隆にかかわってきたが、EC15年の歴史で特筆すべき重要なシフトは3つしかないと思っている。

まず最初はネット化自体が価値をもっていた。いながらにしてこんなものも買えるのか、だとか、無在庫でなんでも揃っているとかである。

2のシフト、とにかく早く届く、安く買う、そしてポイントインセンティブが全盛である。過去3年間の不況の中で産業全体ではほとんど影響をうけないどころか、むしろ躍進し、百貨店市場を追い抜いたのもそれが強いドライバーになっていることは否定しがたい。価格比較サイトが強い影響力を持ち時価総額も1000億円規模になったのもこの時期である。

しかしそれだけでいいのか。

ECの価値はほんとに、早くて得する、これだけなのだろうか。

安いがお店は儲からない、安売りについていけないサイトの廃業も目立つ。安売りだけなら世界でAmazonしかいらないではないか。

現在6兆円のわが国のEC市場がさらに10兆、20兆円規模に発展するためには、これから第3のシフトに入るべきで、そのドライバーこそがソーシャル要素を取り入れたソーシャルコマースではないのだろうか。

電子商取引からソーシャル商取引へ。ECからSC

昨日発表されたmixiのグラフを使ったプラグインやタグを使えば、今までにない「購買者と商品の出会い」「コンテキストにもとづいた購買体験」がデザイン出来るはずである。
すでの大手事業者との提携も発表されたが、今後に注目したい。

GMOインターネットグループにおいても、ショッピングカートや各種メディアとの連携が急速に進みつつある。

グルーポン型のビジネスモデル、小額課金+継続課金、スマートフォン上でのEC、それぞれ決済プロセスからみると様々な制約があるのだが、それをどんどん改善していきたい。

スマートフォン上のWebを有料化したりアプリを継続課金するためのソリューションは好例である。
このケースは大手カード会社、電子マネー会社、MTIとの提携で実現した。

決済プラットフォームなのでオープンイノベーションが肝要である。
イノベーションパートナーは常に募集中なのでお声がけ頂けるとありがたい。

ソーシャルサービス | 14:47 | comments(5) | trackbacks(0)

        

「アプリやろうぜ!」

検索数を増やしてきたのは例の2社かもれないが、
日本で最もWebを増やしてきたのは誰なのか?
我々グループがこの状況で何もしないで(VC投資はしているが投資だけで)いいだろうか?
ということで、ついに始まりました!
クリエイティブはもちろんペパボ!
ゲーム業界が大規模に賛同しているのもポイントかと。
そしてカンファレンスのこの登壇者、、必見です。3プラットフォーマーがそろって何が飛び出すか、、

GMOインターネットグループ
総額3億円「アプリやろうぜ!」プロジェクト開始
〜ニッポンのクリエイター&エンジニアに技術・サーバー・人員・資金を提供し
世界へ通じるソーシャルアプリ開発を支援〜

GMOインターネットグループは、ニッポンのクリエイター&エンジニアを対象に総額3億円の支援プロジェクト「アプリやろうぜ!by GMO」プロジェクト(URL:http://app-yarouze.com)を発足いたします。ソーシャルアプリ・ゲームを開発するための資金や開発環境の提供をはじめ、技術サポート、必要人員のマッチングなどを行います。

【「アプリやろうぜ!by GMO 」プロジェクト発足の背景】
現在、オープンソーシャル向けゲーム、アプリの市場は急激な成長を続けています。ソーシャルアプリの登場は、プラットフォームのボーダレス化と共にクリエイター&エンジニアがこれまでにない形で活躍できる可能性を秘めています。しかしながら、実際の開発の現場では、優秀な人材こそが受託開発の軛に囚われていたり、サーバー環境の不足、資金難で規模を縮小したりといったケースが見受けられます。そこで、GMOインターネットグループは、素晴らしきニッポンのクリエイター&エンジニアが、世界へ通じるソーシャルアプリを開発できるよう支援するプロジェクト「アプリやろうぜ!」プロジェクトを発足いたします。
 
【キックオフカンファレンスの開催】
 本プロジェクト始動の第一歩として、ソーシャルアプリのクリエイター&エンジニアにご参集いただき、キックオフカンファレンスを開催いたします。本プロジェクトの説明に加え、ソーシャルアプリの世界に早くから着目していらっしゃる方々にご講演いただきます。

日  時
2010年3月18日(木)19時30分〜21時30分
場  所
セルリアンタワー東急ホテル(東京都渋谷区桜丘町26-1)
登  壇  者
(五十音順・ABC順)
ウノウ株式会社 代表取締役社長 山田 進太郎様
グリー株式会社 代表取締役社長 田中 良和様
株式会社ディー・エヌ・エー 取締役ポータル事業本部長兼COO 守安 功様
株式会社ドリコム 代表取締役社長 内藤 裕紀様
ブレークスルーパートナーズ 赤羽 雄二様
株式会社ミクシィ 代表取締役社長 笠原 健治様(ビデオレター)
Exys株式会社 代表取締役社長 稲冨 正博様
GMOインターネットグループ グループ代表 熊谷 正寿

ソーシャルサービス | 23:35 | comments(0) | trackbacks(0)

        

Kauliが「コンセプトマッチ」広告サービスを開始

kauli 
本日、ステルス投資先であったKauliが「コンセプトマッチ」広告サービスを開始、CNETにも大きく取り上げて頂いた。

アドネットワーク「Kauli」始動--「今探している情報」に最適化した広告を配信
Kauliは、アドネットワークサービス「Kauli」の提供を開始した。ユーザーが広告を配信するサイトを訪れた時点で、どういった意図や目的を持っているかを分析し、最適な広告を配信する「コンセプトマッチ」と呼ぶ手法を採用する。


Kauliには5つの点で注目している。

 ・広告配信ビジネスではあるが、媒体選定ではなく、広告テクノロジーをコアとしている点。
最近乱立気味の広告ネットワークは本質的にはメディアバイングの勝負をしており、差別化のコアは、メディアカテゴリのフォーカスやマーケティング力にしかない。Kauliはマッチングアルゴリズムの本質的価値を基盤としたうえで、破壊的ビジネスイノベーションのロジックで展開する。

・本質的に多言語対応のアーキテクチャーを採用しており、世界展開可能である点。
創業時から中国語、韓国語対応を想定している。中国市場は桁違いに大きい。

・インターネット広告にはまだまだ膨大な成長余力がある。
その中で、様々なイノベーションや淘汰、新旧勢力交代が予想され、ビジネスチャンスの宝庫である。
 
・リアルタイムWebの潮流。
twitterもFacebookも、googleが準備しているリアルタイム系の諸機能も、これまでにない「現在」をカットとした新しいビジネスを生み出す可能性がある。「コンセプトマッチ」は、ユーザーの過去にではなく、現在に広告する。

・検索ではなく、閲覧を起点としたイノベーションである点。
大部分のWeb生息時間において、重要なコミュニケーションは検索行為からではなく閲覧を起点としているため、閲覧こそがマーケティングプロセスの上でも主要な領域になってくる。

何度かCTO募集のエントリーを書いたが、akiyanこと元ヨセミテの秋田さんがCTOとして参画。アルゴリズム・アーキテクトには専門家の高田さんが参画するなど、目が離せない展開になりそうである。

ソーシャルサービス | 01:58 | comments(0) | trackbacks(0)

        
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