節目となった会社、メルカリ

メルカリはある意味では、日本のネット産業における3番目の転換剤、節目となる会社になったのかもしれない。
ヤフージャパン、楽天、そしてメルカリである。
1社目のYJは言うまでもなく、日本に「インターネットユーザーがいない時代」を「いる時代」に変えた会社であり、
楽天は日本に「ネットショッピングが存在しない時代」を「存在する時代」に変えた会社であるが、
メルカリは、売る人と買う人に二分されていた時代を、万人が売りも買いもするする時代、に変えてしまった会社として、である。

もちろん、これまでもオークションサイトもあれば、簡単なショッピングサイトツールはあった。
しかしやはり一定のプロ意識と努力が必要な行為である事には変わりはなく、コンビニにふらっと立ち寄るとか、ベッドに寝そべったままスマホをいじるような簡単さかと言えばそうではなかっただろう。
日常に溶け込むレベルで簡単に売ったり買ったりするインフラ。
メルカリが変えたのはこの点であろうと思う。

他にも様々なイノベーションを実現した会社が生まれネット業界が発展してきたが、
今までなかったユーザ行動を国民的な規模と範囲で創出した、のはやはり3社目なのかもしれない。

そのような節目の会社は代々1兆円のバーを越えてきた。
世界に行けるかどうかは簡単な話ではないが、日本の悲願として是非声援をおくりたい。


ではそのメルカリ、の駆動力とは何か。

根底にあるものを一つ挙げるならば、創業者の圧倒的な目線の高さと、その継続、だと思う。

その目線の高さはどのくらい高いかと言うと、妥協を許さず果てしなく高い。想像のはるか上を行っている。
多数の起業家と接してきた感覚からしても、普通では考えられない高さなのである。

それがコアな磁石となり、連続起業家や大幹部が集まってくる。
この会社の大きな特徴であり強みは、連続起業家が創業メンバーは無論幹部レベルにまで他にはないレベルで無数に集まっている点でありそのため、経営の執行力が極めて高く、早い。

コンセプト自体は、実は世界で最初でも日本で最初でもなかった。機能面では類似している他社、他プロダクトが存在はしていたが、テーマの設定、見ている距離と時間、高さが違った。
最初からキャズムを飛ばした国民アプリを志向していた。
スマホ普及の波に乗ったとか、最規模CMの成功とか、メルカリの成功要因は多々論じられているが、同じ時期に同様のチャンスがあった会社は他にもある。
ここではこの一点「圧倒的な目線の高さと、その継続」だけ強調しておきたい。


GMO VenturePartnersとしてはローンチ半年後、創業時のラウンドに続く14億円の最初の本格ラウンドとなった2013年の2月のラウンドで出資させて頂いた。
当時、無料サービスで売上がゼロの状態でいつ、いくらの売上利益が創出されるかなど全く想像の世界で投資判断する必要があったのだが、時価総額は当時としても破格だった。
今の相場感覚では数百億円くらいだろうか。売上ゼロでだ。
今思い起こしても大変なラウンドだったと感じる。

 

https://about.mercari.com/press/news/article/100million_downloads/
こちらの発表のとおり今では1億DL突破しているが、

 

投資時のあたりでは2013年12月に100万ダウンロード
http://thebridge.jp/2015/02/mercari-surpass-10m-downloads-in-2years

増資後1年で1000万DLに駆け上がって行った

 

投資時から4年で100万が1億DLになった訳で、DL数だけではなく事業規模もほぼ比例して100倍レベルになった。


この「ご縁」は、結果的に今思うと僥倖としか言いようがないが、これからも諸方面にてお手伝いして参ります。

 

※GMO VenturePartners投資先13社目の上場となります

 

- | 15:51 | comments(0) | trackbacks(0)

        

寄稿記事:社内起業 私は旗振るのみ

日経産業新聞 Smart Times寄稿

https://r.nikkei.com/article/DGXKZO28947990T00C18A4XY0000…

 

GMOペイメントゲートウェイは上場して13年になりました。

 

上場時の唯一の事業だった決済代行事業を基盤にしつつ、今では広告、送金、レンディング、後払い、プラットフォーム事業、スマホ決済事業、グローバル決済等、多様なプロダクトを立ち上げてきました。

中には、主力事業であるH1領域から、その延長上の領域である「H2」領域、そして飛び地である「H3」領域への進出もあり、困難を極めたものもあります。

この寄稿は、5年前に日本ではいち早く発案したスマホ決済の、立ち上げ時の風景。まさにH3です。

結果としてこれが、スマホ決済時代の先駆けとなりました。

 


 

 

特にH3は経営リソースも経営マインドすらゼロから調達する必要があり難しいものがありますが、メンバー一丸となり取り組めてきました。
スタートアップの最初の事業立上げも壮絶に大変ですが、上場後の利益成長とバランスさせながらのこうした新規事業創出も、また別の難しさがありますが、面白さ・熱狂もあります。
 

この「事業会社における実体験」をGMO VenturePartnersの投資先の応援にも活かして行きます。

 

 

- | 16:37 | comments(0) | trackbacks(0)

        

その起業家の驚くべきフットワークと、投資を決めた一枚の図

「あ、であればシンガポールにいきますね」
シンガポールに住んで6年、毎月のように日本に帰っているのだが、4年前のそのタイミングは、ちょうどその先1ヶ月は日本出張のない時期だった。
そこでその起業家は、渋谷まで出て行きます、くらいのノリで言った。
「土日で往復出来ますから」。

 

この6年で、投資のピッチのために週末に飛んできたのは彼1人である。

 

そしてその土曜日17時。
彼が私に説明した「投資家向け資料」はたった1枚だった。その1枚を、彼は2時間もかけて説明した。正確にはもう少しあったが、彼の会社の将来性、プロダクトのすさまじさを物語るのはそのたった1枚だった。

だから私もその1枚だけを見てとことん質問した。「何故こうなのか。この曲線は何故こうではなく、こう進んでいくのか。」「こうすればもっとこうなるのではないか。」
そこには、プロダクト、事業の特徴と課題、上場までの”スケール”の可能性の示唆、その全てが荒削りでも全て埋め込まれていた。

 

それが「ラクスル」であり、松本さんだった。

 

その1枚とは「リテンション・レート」つまり継続率のチャート。今後の成長を占う1枚である。

 

4年間で四半期の売上は40倍になり、本日、ラクスルは上場承認を受けることになった。
GMO VenturePartnersとして12社目の上場となる。

 

彼が使ったあの1枚で、私は投資を決めた。その1枚でとことん議論した時、彼がいかに自分の事業の重要性とプロダクトの可能性を「とことん考え」「とことん行動している」かがよく分かったからだった。

 

今日上場承認を受けた屈強なラクスルチームは松本さんがゼロから創っていかなければならなかったのだが、松本さんはそれをやりきった。集まってきたメンバーの凄さは言葉にするのが難しい。なぜそこまで人が集まるのか、と時々不思議になったがやはり原点はあの土曜日の夜見た、松本さんの思考の執念なのではないか。そこに多くの優秀なメンバーも惹かれたのだと思う。鮮明なビジョン、それも大切で、ラスクルにも明確なビジョンがもちろんある。しかしそれだけではいけない。その裏にいかなる執念があるか。それがスタートアップが、一部の業界関係者に知られる状態(ファイナンスステージで言えばシリーズA)で終わるか、上場してさらにそこから飛躍しつつ多くの会社の仕事のあり方、一般消費者の生活のある部分を変えるに至るか、を分ける決定的な分岐点、なのだと思う。


 

- | 00:48 | comments(0) | trackbacks(0)

        

BOKUがいよいよロンドンAIM証券取引所に上場

時価総額世界トップ2、AppleとGoogle、この2巨人を「自分の決済サービスの利用加盟店にしたい」。そんな想いは、決済事業者なら誰でも一度は持つはずです。
それを実現してしまった会社。しかも米国本社とグローバルで全世界で使う契約。
さらにはSpotify等の未上場の巨人ともグローバル契約。
在ロンドンの元VISA幹部によって経営され、米国のトップティアVC...Khosla, Benchmark, A16Z, Index, NEA...から軒並み出資を得ている会社。

そんな会社があるのか?と疑うような会社、それが、キャリア決済代行サービスを世界で展開するBOKUです。

 

全世界でApple、Google、Spotify等のコンテンツの巨人の決済を、クレジットカードでもなく、ウォレットでもない、モバイルキャリアという、全世界の共通インフラを使って課金するサービスを展開する、Paymentech, Fintechスタートアップです。

 

そのBOKUがいよいよロンドンAIM証券取引所に上場しました。

 

GMOペイメントゲートウェイと、事実上日本初のフィンテック特化のファンドである、GMO Global Payment Fundから出資しています。

GMO Global Payment Fundは、まだFintechという言葉もなかった2013年の設立以来、「アジアで活躍する決済系Fintechスタートアップ」への投資に特化しすでに13社に投資していますが、
このファンドからの第一号上場となりました。

 

GMOVenturePartnersとしては通算11社目の上場となります。

 

日本以外では上場というExitは非常に珍しいです。大半は他社への売却なのでこれは稀有な事例と言えます。
GMOVenturePartnersの投資としても、日本はもちろん、NYSEに加えてロンドンと、世界3極での上場実績になりました。日本以外の市場への上場は制度も全く異なるためわからない事も多く、投資家としての苦労も多いですが、
実績を積む事で今後の投資先のExitシナリオの多様化、企業価値の創造・最大化に貢献していきます。
https://www.boku.com/

 

- | 01:29 | comments(0) | trackbacks(0)

        

マネーフォワードが東証マザーズに上場

GMOVenturePartners10社目のIPOとなりました。
関係者の皆様、おめでとうございます。
Fintech領域で注目される事が多い同社は赤字上場でも話題になっていますがこの会社のすごい所は、人材です。ベンチャーの上場は1日、1ヶ月で評価されるべきではなく、公募価格や初値で評価されるべきでもなく、ましてや最初の時価総額が大きい小さいでもなく、5年、10年、20年でどう成長させるか、ここが問われるべきであり、つまりはこれからなのであって、つまり全ては人材です。人は城。

 

 

 

- | 20:13 | comments(0) | trackbacks(0)

        
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